先日の&SCENE、とても良いお天気でした。
お立ち寄り頂いたお客さま、スタッフのみなさま、出展者のみなさま、ありがとうございました。
&SCENEは2回目の参加だったのですが、前回ご購入していただいたお客さまが再びご購入して下さったり、思いがけない再会や、嬉しい出会いがたくさんあってとても充実した一日となりました。
心より感謝申し上げます。
ワークショップはOTA MOKKOさんの「寄木広場」。
寄木好きの私は参加したかったのですが、出展者なので諦め、寄木広場の周りをウロウロ。
寄木にはその作り方から「ムク」と「ズク」と2種類があるそうです。
ムクもとっても素敵なのですが、私はズクが好きです。
作る行程や、ズクそのものに特別な魅力を感じます。
私がつくっているのは注染てぬぐいですが、「注染」の技術と共通するところもたくさん感じます。
私は説明がとても下手なので、上手く伝える事が出来ないのですが、分かりやすい共通点としては、それぞれはオンリーワンの技術であって世界中探しても同じような技術は存在しない事。
日本人の感性や高い技術、知恵や器用さがあって生まれた貴重な技法なのではないのかなぁと私は思います。
そして技法そのものにも共通点を感じます。
ズクは「種板」という様々な種類の小さな木片を模様状に組み合わせた板を、うす〜く削った物の事を呼びます。一枚の種板は1cmくらいの厚さで、そこから40枚ほどのズクが出来るそうです。このズクを箱などの装飾として使うそうです。
ズクの状態では商品になっていないのですが、ズクそのものに美しさや魅力があって私は好きです。
注染は、一度にてぬぐい30〜40枚分の反物を蛇腹状に重ねた状態で、一気に染めます。
生地と生地の間には型(模様や柄)に沿った糊が置かれていて、40枚分が重なった状態では生地と糊でずっしりと重く厚みがあり、柔らかい板の様になっています。
そこに上から染料を注ぎ染め、その後一枚一枚はがして洗い干します。
重なった手ぬぐいをはがす時は、上手く染まっているかのドキドキ感が頂点に、そして美しく染まった時は最高の気分に。
きっとズクを削る時も、緊張感が高まり、上手く出来た時には安心と嬉しさでいっぱいになるのではと想像します。
この「はがす」と「削る」の部分に私は似た感覚を感じます。枚数も似てますよね。
上手く伝えられていない思うのですが・・技法として注染との共通点を見つけ、ズクが好きで「zucu」という屋号で活動をする事にしました。
また、こういった自分なりの感覚で様々な物事から共通点を発見し、ものづくりに生かしていきたいという思いも込めて。(あと、方言でも「ずく」は良い意味があるそうなので)
で・・前置きが長くなってしまいましたが、寄木好きの私は素敵な寄木細工をたくさんつくっていらっしゃるOTA MOKKOさんの事がずっとずっと気になっていて、静岡での手創り市の時に思い切って話しかけてみました。
そして、先日の&SCENEの時に寄木広場の周りをウロウロしていると、「ズクのよしみで」とOTA MOKKOさんが特別にスペシャルなズクを私に用意していて下さったのです!
端っこが切れてしまって商品には使えない物との事ですが、本当に嬉しくて嬉しくて信じられないくらいの出来事でした。
このズクは私にとってパワースポットのような存在になりそうです。
いくら見続けても飽きないし、私もこのズクのようなものを作りたいと思って力が湧いてきます。
いいデザインや仕事は人を幸せに、元気にしてくれますよね。
私の手ぬぐいを染めて下さる職人さんの仕事からも、いつもパワーを頂いています。
私はまだまだひよっ子ですが、手ぬぐいを使ってくださる方にとってささやかな喜びが生まれるようなものづくりが目標です。
OTA MOKKOさん、本当に本当にありがとうございました。
本当にキレイ〜☆