2021/12/31

2021年 ありがとうございました


久しぶりの更新が、今年最後のご挨拶となってしまいました。
昨年に続きコロナ禍の影響が大きい一年となりましたが、多くの方々に支えていただき、制作や展示と販売、そして新しい試みも無事に行うことができました。

2021年 今年もお世話になりまして 本当にありがとうございます
来年も どうぞよろしくお願いいたします


今年を振り返ってみると、
まずは、ずっと観ていただきたかったB反てぬぐいの裂き織りを、初めて展示できた事が一番嬉しい出来事でした。
小さな作品のみでしたが、お客さまやお店の方々の反応を直接受け取る事ができて、とても励みになっています。

裂き織りについてははまだまだ技術的に未熟である事を自覚しつつも、新しい世界を開拓しているような、ずっと行ってみたかった国に初めて来た時のような、これから何ができるかな?というわくわくした気持ちの中で取り組むことができている事がとっても嬉しいです。

手ぬぐいの方も、今年は細川染め+水ぼかしという思いきった冒険ができました。
難しい柄かもと不安ではありましたが、職人さんの技術力で実現していただいて、心からの感謝とともに、また新たな染めの冒険をしてみたい気持ちがわいてきています。

手ぬぐいの柄を考える事と裂き織りとの進行のバランスと言うか、リズムが全くつかめていない状況なのですが、以前よりも、本当につくりたいものや観てもらいたいものを厳選して追求してみたい気持ちが大きくなっているような気がします。
コロナ禍で、時間の流れがいったんゆっくりになった事の影響も大きいと思います。


また今回のブログでは、今まで練習で織った家用のラグなどもいくつか紹介したいと思います。

まずはB反でなくて、生成りの無地の晒で織ったラグです。
今まで織った物の中で一番大きい作品です。




生成りの晒を、手ぬぐいで言うと70枚分くらいの量を使って、裂き織りしました。

幅80cm×長さ200cmちょっとの大きさの同じ物を2つ織って、糸で繋いであります。
なので完成品は幅160cm×200cmからひとまわり縮んだサイズ。
とにかく2つが同じ織目で同じ大きさに仕上がるように、それを練習しようと思って取り組んだので、織ってみては織目のサイズが違うから戻って(解いて)の繰り返しで修行のように感じました。。

結局、調整しつつ妥協しつつで仕上げるしかありませんでしたが、生成りの晒の風合いが優しくてふわふわポコポコしていて気に入っています。
全体の形としては歪んだりでやや不格好、掃除機もかけにくいけど、リビングのテーブルの下に敷いて2年くらい、愛着を持って使用中です。
これを制作したのは、当時通わせていただいていた織り教室でした。
悩める私に付き合っていただき、支えてくださった先生にも感謝の思い出の一品です。

次はクッションカバー2つ。



白い方は、生成りの晒と漂白された晒の「白の差」で柄を作ってみました。
使っていると生成りの方は洗濯などでクリーム色からより白へ、漂白された方は燻んでくるので色の差は小さくなってきましたが、柄が分からない程ではありません。使ってみて分かる経年変化も生活の中での実験です。

青い方は手ぬぐいの「ダイヤ 水色×紺」を16枚分くらい使ったと思います。
普段、B反は藍などで染め重ねてから使用していますが、これは元々濃い紺の柄で、重ねずに注染のまま使用しました。


最後は、春にもご紹介した玄関マットくらいのサイズの作品。
今年からやっと展示販売をはじめたミニマットたちと同じ織り方で、大きいバージョンです。

「さしわけ 小柄/紺」を藍で染め重ねていて、元の柄の影響で不揃いな横縞の濃淡になっているところが、海みたいで綺麗だなと思っています。

タテ糸の素材を変えて、もっと柔らかい感じにもチャレンジしてみたくなりました。
こちらのマットも日常の中で、使用感や経年変化をテストしています。



戻りますが、トップの積み上がってる画像はミニマットの試作や練習作品たちで、現在も増殖中です。

今後もしばらくはミニマットのかたちで、色々なアイディアを試してみようと思います。
テーブルの上の小さなラグのようで、このくらいの存在感がとても気に入っています。